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家具作りで欠かせないのが金具(Hardware)です。蝶番や取手などいろいろな金具を使います。これら金具を選ぶ上でのポイントは機能やデザインの他に重要な要素として、仕上げ(色)があります。折角気に入ったデザインがあるのに、色が気に入らないってことは良くあります。金具の色が統一されてない為に、デザインの統一が図れない、金具の色と木部の仕上げが合っていない、なんてことも良く有ります。
ここで使用するのはパウダーコーティング(粉体塗装、静電塗装、焼付塗装)というものです。専用の機器で静電気を発生させて、金属にパウダーを付着させます。
それを摂氏200度のオーブンに入れて10分から30分程度焼き付けをします。シンナーなどの揮発性物質を全く使わないので、環境にも優しいです。パウダー自体にも毒性はありません。(ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ、アクリルなどが成分です。)オーブンから出して冷めればすぐに使えます。ペンキのように乾くまで待つ必要はありません。またパウダーコーティングはペンキよりも紫外線、キズ、化学薬品に強いです。、身近な物ではスチール製の机やロッカーなどがこの焼き付け塗装です。
写真のパウダーは一袋で5ドルほど。真ん中のテープは耐熱性のマスキングテープです。
粉体塗装、静電塗装、焼付塗装は厳密に言えばそれぞれ違うのでしょうが、シロートの私にはちょっとわかりません。(^^;
まずはサビを良く落とします。アルコールなどの溶媒で表面を拭き、油汚れ等を取り除きます。
もし対象物にネジ穴などがあるときは塞いでおきます。塗装したくないところには耐熱性のテープを貼ってマスキングをします。
これを金属の棒などに導体の針金でぶら下げます。小さなものはアルミホイルを敷いた金属の皿に置きます。裏表をまんべんなく塗るにはぶら下げたほうがいいです。蝶番は裏面は見えないので、このように準備しました。木ネジもアルミホイルに包んで表面が上を向くようにします。
安全対策も忘れずに。ここではパウダーを吸い込まないようにマスク、それに手袋を用意しました。静電気を使うので、揮発物の近くでは作業をしないでください。また床がぬれた状態では静電気が逃げてしまうのでこれも御法度です。風通しの良いとことで作業をしてください。私は屋外でプラスチックのバケツの上にトレイを置いて作業をしました。
カートリッジにパウダーを入れます。グランド線を対象物に付けます。そしていよいよ塗装です。
静電気が発生するので、粉が面白いように対象物に吸い付いていきます。飛び散りによるムダも少ないです。私は試していませんが、このときヒートガンなどで対象物をあらかじめ暖めておくと塗装のノリが良いそうです。ガンを左右に細かく振るとよくパウダーが出てきます。実際の作業は30秒ほどで、ほどよくパウダーが表面に付着しました。簡単簡単。写真右のLアングルは正面からパウダーを吹きかけただけで、裏側にもちゃんとパウダーが付着していました。静電気のおかげで磁石に付くようにパウダーが回り込んで付着します。
初めてのパウダーコーティング。でも仕上がりは上々です。見てください。この細かな表面の模様。こんな簡単にこんなプロ並みの塗装ができるとは。
早速取り付けてみました。金ピカでない渋いゴールドもいいし、銅がさびたような緑青色の金具もいいです。アウトドアの金具にぴったりですね。安物の金具がオリジナルの金物に変身です。
木ネジもお揃いの色になりました。取り付ける時に電動ドライバーでネジをゴリゴリとやりましたが、塗装は全くはがれませんでした。
静電気を使って粉を対象物に付着させます。ガンの先端には電極があり、そこから放電をしています。従って、あまりこの先端を対象物に近づけすぎると「パチン」と火花がでます。ご注意。
パウダーは使い切るまで保存できます。が、一度カートリッジに出したものは袋に戻さないほうがいいです。色を頻繁に変える場合は、写真のように複数のカートリッジを用意したほうがいいです。
本体は静電気の影響で、かなりパウダーが付着します。これを払うには、写真のようなブローガンが有効です。圧縮空気を使って、パウダーを吹き飛ばします。
毒性はなく、使用した後にニオイも残らないものの、料理で使うオーブンやトースターをこの作業に使うのは気が引けます。ここは奮発して新しいトースターを買って、お下がりのトースターをパウダーコーティング専用に、もらい受けましょう。
プロの技だと思っていましたが、このパウダーコーディングは日曜大工レベルでも手軽にできます。これはお勧めです。
上記で紹介したのは初心者、入門者向けの製品ですが、ここで紹介するのはもうちょっと本格的にパウダーコーティングをしたい人向けです。これはプロ用と同じく、圧縮空気が必要です。従って、コンプレッサーを持っていることが条件です。
パウダーのボトルも大きく量が多いです。またボトルをそのままガンに取り付けることができるので、すばやく色を変えられ、保存も便利です。静電気の発生ユニットが別になっています。これらを結ぶ長~いコードも標準装備です。
値段も高いのでは?と思いきや、ガンと静電気発生ユニットのセットでなんと99ドル!!好みのパウダー4色、マスキングテープ、空ボトル、冊子その他いろいろのオマケが付いたキットでも180ドルとなんとも嬉しい値段です。もしエアーコンプレッサーをお持ちなら、こちらがお勧めです。