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鏡面仕上げ(Mirror Finish , Sheen Finish)というとなにか特別な難しい技術という気がしますがそんなことはないです。原理はいたって簡単です。要するに光が均一に反射するように、表面を磨けばいいのです。
下の図でまん中が木部に仕上げ材を塗った状態。これではまだ光は乱反射しています。これを研磨剤によって磨きあげます。そうすると一番下の図のように表面が滑らかになり反射が均一になることにより、顔が写るような鏡面仕上げになります。
まずは木部に仕上げを塗ります。仕上げ材はビルドアップする(膜を作る)ようなフィルムフィニッシュ類だったらなんでもオーケーです。ウレタン、ヴァーニッシュ、シェラック(セラック)などなど。オイル系は木部に染み込みますが、表面に膜を作らないので、鏡面仕上げには不向きです。ワックス仕上げも不向きです。シェラックを使用するならDewaxed(脱脂されたもの)を使用したほうが艶に曇りがなく奥行きが増します。
スプレーで塗るのがハケ跡が目立たないので、後の研摩作業がラクになります。ハケを使用するときは一通り塗り終わったあとでスポンジハケを使い、表面をかるーくなでてハケ跡を残さないようにする方法もあります。
次の研摩作業をしているうちに木部が露出しないように、十分の厚さの膜を塗り重ねて下さい。
ある程度表面に膜ができたらあとはひたすら研摩です。
まずは耐水ペーパーで水研ぎをします。表面の状態にもよりますが、ハケ跡がのこっているなら600番ぐらいから。非常に滑らかならこの行程をスキップしてもかまいません。
次に粉末の研磨剤を使用します。これは市販の研磨剤を使います。粗い粒から研摩を始め、だんだんに細かい粒にしていきます。私は通信販売で購入したものを使用していますが、別に特別なものではないので同じ製品でなくても、入手はそう難しくないと思います。使用する研磨剤は次の3種類。
これらを順に使用していきます。見た目はクレンザーそのものです。潤滑剤として推奨されているパラフィン・オイルを使用します。これをフェルトブロック(写真の下にあるフェルトのかたまり)を使用して磨きます。ひたすら磨きます。表面が滑らかになったところでこれを拭き取り、次の細かい研磨剤にステップアップします。最後の超仕上げ用のRotten Stoneで十分に磨いた跡に布で拭くとみごとに輝く表面が得られます。これは感動です。 V(^_^)V もし使用している途中でキズが付いても大丈夫。この方法でまたもとのピカピカな表面になります。
研摩材によっては初めから潤滑剤を含んで液体のものもあります。これを使用すれば潤滑剤を用意する手間が省けます。いろいろ試してみて下さい。
上の写真で文字が表面に写っているのがわかるでしょうか?写真がヘタなもので上手く撮れませんでした。ごめんなさい。ホントは顔が写るほどピカピカです。
今回は塗ったあとに研磨剤で平らにするという方法を使用しましたが、もうひとつ、昔からあるテクニックでフレンチポリッシュというテクニックがあります。これはシュラックをタンポで少しずつ塗るテクニックです。ハーフムーンテーブルの作り方のところで紹介していますので参考にしてください。
いかがでしたか?鏡面仕上げは以外と簡単にできます。これであなたの作品にも艶と奥行きが増すことでしょう。お試しください。